子どもの社会的発達を援助することは、保育者の重要な役割の1つである。保育者には、専門的知識・技能の修得に加えて、保育者自身の自我の成長発達を促すための養成と支援が不可欠と言える。これにより、保育実践の質が保証される。そこで本研究では、養成期から初任期を経て、中堅期に至る長期縦断的調査により、まず、保育者固有のアイデンティティの形成過程を検討した。次に、アイデンティティ形成と領域「人間関係」に係る効力感など他の要因との関連を検討した。さらに、これらを踏まえ、保育者のアイデンティティ形成を志向した支援の在り方等を提案することを目指した。
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