本研究では,近年重視されている教科学習における「言語活動の充実」において,「対話」による授業づくりを試み,アクション・リサーチにより,「対話」の現代的意義と可能性,「対話」の条件や方法について明らかにした。近年,子どもの生活経験や価値観が多様になり,また子どもの関係構築が困難になってもいる。それゆえ,「差異」に着目してそれを意味あるものとして位置づけ,解が曖昧な生活に関わる社会的論争課題について多様性を前提に対話・討論することにより,子どもたちが主体(市民)として社会制作に関与・参加していけることが明らかになった。
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