小平次元が負の3次元射影代数多様体Xで自身への非同型エタール正則写像fを持つものの構造を研究した。Xの適当な不分岐被覆X'は6通りに分類される事を証明した。X'が単繊維曲面と楕円曲線の積に分解できない類が多く存在する。端射線Rの収縮写像が双有理型の場合は別の多様体Yの楕円曲線に沿った爆発により得られる。難点はRがfの如何なる反復合成についても保存されず、極小モデル理論が自己正則写像の範疇で機能しない事による。DESPなる素性の良い不分岐正則写像の無限列を考察する事で困難を克服した。副産物として或る楕円繊維曲面上のコニック束が非同型なエタール自己正則写像を持つための判定条件を与えた。
|