最小跡に関する総合的な研究として,5つのテーマに分けてバランスよく進展させた.(A) Jacobi の最終定理の拡張に関してはその特異点を決定した.(B) 最小跡の構造をグラフ理論的に調べる一連の研究ではその主論文を完成させた.(C) 曲面のすべての点がどこかの点からの距離関数の臨界点となることを最小跡の性質を用いて示した論文を公表できた.(D) 凸多面体が平らに折り畳めることをその最小跡を用いて示した.(E) 最小跡がフラクタル集合となるフィンスラー計量を構成した.この中で,多面体の折り畳み方に最小跡の構造を応用することなどは新たな研究方向と思われる.
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