研究成果は次の3点である。(1)筆者の提案する一般J積分における主定理「エネルギーの特異点の摂動に関する変分は一般J積分で表現できる」が,幅広い非線形問題について成り立つことを木村教授と共に証明した。なお,本理論では境界も特異点の集合である。(2)一般J積分と畔上教授の提案するH1勾配法を組み合わせることで,混合境界値問題など特異性のある工学的環境下での形状最適化問題が解けることを理論と数値計算で示した。(3) 偏微分境界値問題において,パリ第6大学のF.Hecht教授がリーダとなっているFreeFem++が数理思考に基づく有限要素システムとして使えることを示した。
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