質量数150近傍の中性子過剰希土類核の構造を明らかにするために,β-γ核分光の手法を用いた実験を,京都大学原子炉付置のオンライン同位体分離装置を利用して行った.150Ceに対しては18本の励起準位を含む詳細な崩壊図式を作成した.149-150Prおよび149Ndに対しては,核行列に直接関係する励起準位の寿命を遅延同時計数法を使って決定した.このうち,149Prの87および126keV準位の半減期は初めて得られた実験値である.また,現在データ解析中ではあるが,150Prの110keV準位が10ns以上の長い半減期を持つことが確実である.周辺核には見られない特異的な現象であり,興味深い結果である.
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