ポリマーの屈折率およびその波長依存性(アッベ数)は、Lorentz-Lorenz式に基づき、繰り返し単位の化学構造のみから計算できる。屈折率を計算する際に基盤となるのは、“原子屈折、原子分散値”および“ポリマー固体中での分子鎖パッキング状態”である。本研究では、フッ素、窒素、ベンゼン環およびケイ素の原子屈折および原子分散値、そしてシリコーン樹脂の分子鎖パッキング状態を明らかにした。そして、解明した値を用いて計算したフッ素ポリマー、ポリアミド、芳香族ポリマー、およびシリコーン樹脂の屈折率とアッベ数は実測値とよく合うことを確認した。
|