本研究の目的は、藍染めのインジゴ還元槽について、雑菌汚染の可能性が高い環境下で少なくとも半年以上、インジゴが還元状態である理由を探ることである。この目的を達成するために、数種類の新規インジゴ還元細菌を同定し、新たなインジゴ還元細菌として発表した。また、インジゴ還元微生物を特異的に分離するための培地を勘案し、様々な発酵条件下で発酵した試料について、多様なインジゴ還元菌が存在することを明らかにした。以上の検討結果から、発酵液には多様なインジゴ還元菌が存在し、発酵の環境やその変遷に応じたインジゴ還元菌優先種となることによって色素の還元環境が維持されていることが推察された。
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