TAM受容体チロシンキナーゼは多様な細胞機能と疾患に関わっている。そのうちTyro3とMerについて、糖鎖修飾が施される酵母K.lactisを用いた各種試料調製方法、安定同位体標識化方法、糖鎖修飾の分析方法、相互作用解析法、各種NMR法の整備を行った。さらに、これらの方法を用いてTyro3とMerについて糖鎖修飾が構造と機能に与える影響を調べた。また、標的タンパク質に対して強く結合する分子の取得及び評価を行うための手段も得た。本研究成果をもとに、今後はTAM受容体の機能発現について立体構造ベースの知見と、TAM受容体とリガンドまたは薬剤候補分子の分子認識機構の解明に向けた研究を展開させていく。
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