栄養環境を正確に感知し、それに対して迅速に応答することは、細胞にとって重要な生命反応の1つである。プロテインキナーゼTor (トア Target of rapamycin) タンパク質複合体は栄養環境システムを担う重要な因子であるが、栄養環境情報がどのようにしてTor活性を制御しているのか、不明な点が多く残されている。 私はTorの活性化状態をモニターする手法の確立に成功し、このモニター法を用いて、どのような栄養環境の変動の情報がTor複合体へ伝達され、また、そこにどのような細胞内因子が関与するか、その同定を試みた。
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