非抗菌活性作用も有するマクロライド系抗菌薬(MCL)がMucosa-associated lymphoid tissue(MALT)リンパ腫に対して直接的な抗腫瘍効果を有しているかを検証した。胃あるいは肺MALTリンパ腫組織をアポトーシス抑制との関連が言われているBcl-xLの発現について、免疫染色を行い検討した。臨床経過でMCL投与が有効であった症例ではBcl-xL発現が認められたのに対し、MCL投与の抗腫瘍効果が臨床上、不十分あるいは無効であった症例ではBcl-xLが認めないかごく軽度の発現に留まった。MALTリンパ腫へのMCL有効性はBcl-xL発現の有無で予測できる可能性が示唆された。
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