AIFの細胞死誘導機構に関して細胞死誘導の引き金となる膜からの解離機構について理解するため大腸菌発現系を構築し、大腸菌膜との結合様式について詳しく解析した。その結果、AIFは低イオン強度下では膜に結合しているが、高イオン強度下では膜から解離することからのAIFの膜への結合はイオン結合に依存していることが示唆された。またAIFの表面電荷(正電荷)が消えるアルカリ条件下では膜への結合能が顕著に低下することが示されたことから、AIFは膜貫通タンパク質ではなく自身の塩基性アミノ酸の正電荷と膜表面のリン脂質の負電荷によるイオン結合を介して膜表面に結合する膜表在性タンパク質であることが予想された。
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