EBウイルス(EBV)陽性上咽頭がん株C666-1より、EBV陰性株樹立を試みた。FISH解析ではC666-1細胞1つあたり大量のEBVが存在し、薬剤処理や限界希釈法を組み合わせたが陰性株樹立はできなかった。これらは、C666-1細胞増殖はEBVに依存することを示唆している。次にがん幹細胞分離のため、幹細胞特異的転写因子SOX2の解析を行った。SOX2プロモーター活性はSOX2遺伝子発現と相関し、プロモーター活性陽性細胞は高いスフェア形成能を有していた。更にSOX2プロモーター結合タンパク質を同定し、SOX2を介してがん幹細胞形成制御をしていることが明らかとなった。
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