研究概要 |
オートファジー機能抑制によって核膜に蓄積する16種類の蛋白が同定され、オートファジー機能を評価するマーカーとして使用できる可能性が示唆された。臨床検体を用いた検討ではオートファジーによって代謝されるp62の肝細胞内蓄積がNAFLDで高度に認められた。同様にNAFLDではリソソーム蛋白分解酵素カテプシンB,D,L発現低下も観察されたことからカテプシン発現低下による蛋白分解低下がp62蛋白蓄積に関与している可能性が示唆された。病理学的肝炎症度や肝障害がp62蓄積と相関することから肝組織のp62免疫染色はNAFLDから肝発癌や肝硬変に移行する病態であるNASHの診断にも有効であると考えられた。
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