本検討では、腎疾患における尿中microRNA発現について解析した。各種腎疾患患者71名と健常者5名の尿中microRNAについてマイクロアレイ解析を行った。健常者、各腎疾患患者の尿検体から83~137種類のmicroRNAが検出され、80~99%のmicroRNAは健常者と腎疾患尿で共通であった。尿microRNA濃度は健常者に比較して腎疾患患者で増加し、腎疾患の種類により発現パターンは異なっていた。同一患者の腎組織と尿中microRNAの発現量は有意な正相関を示した。尿中microRNAは腎疾患毎に発現が異なり、腎疾患の新規バイオマーカーになる可能性がある。
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