• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実施状況報告書

PPARαの活性化は、皮膚バリア機能異常とアレルギー性炎症の悪循環を断つ

研究課題

研究課題/領域番号 23591649
研究機関大分大学

研究代表者

波多野 豊  大分大学, 医学部, 講師 (80336263)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワードPPARα / 表皮角化細胞 / 皮膚バリア機能 / ケモカイン
研究概要

1.バリア関連因子の変化によるPPARα発現に対する影響を検討するため、まず、培養HaCaT細胞におけるフィラグリン遺伝子をsiRNAを用いたノックダウンの条件設定を行ったところ、ノックダウンに成功した。2.培養表皮角化細胞におけるPPARα遺伝子をノックダウンしてアレルギー炎症において重要な役割を担うケモカインであるRANTESの発現について検討したところ、mRNAとタンパクの両方においてその発現は亢進した。3.培養HaCaT細胞におけるPPARα遺伝子をノックダウンしてアレルギー炎症において重要な役割を担うケモカインであるTARCの発現について検討したところ、mRNAとタンパクの両方においてその発現は亢進した。4.培養表皮角化細胞におけるPPARα遺伝子をノックダウンして皮膚バリア機能構築において重要な役割を担うトランスグルタミナーゼやロリクリンの発現について検討したところ、mRNAとタンパクの両方においてその発現は低下した。以上より、バリア関連因子の変化によるPPARα発現変化の解析に必要な基礎的な実験条件が構築されつつあり、PPARα低下のアレルギー炎症関連因子への影響が判明しつつあると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

培養表皮角化細胞におけるフィラグリンのノックダウンが構築されつつあり、PPARα低下による機能変化が判明しつつあるため。

今後の研究の推進方策

1.フィラグリンノックダウンを培養表皮角化細胞においても成功させ、その後条件を検討し、より表皮に近い実験条件を整える。2.1.の後、PPARαの発現を検討する。3.PPARαの発現に対するアレルギー関連因子による影響について検討する。4.PPARαのノックダウンを行った表皮角化細胞の機能解析をさらに進めていく。

次年度の研究費の使用計画

siRNA細胞導入関連 30万円、ヒト角化細胞培養関連消耗品 30万円、各種サイトカインPCR関連 25万円、蛋白解析用抗体 25万円、ECLシステム関連 10万円などで、120万円程度の使用を計画している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Efficacy of combined peroxisome proliferator-activated receptor-α ligand and glucocorticoid therapy in a murine model of atopic dermatitis2011

    • 著者名/発表者名
      Hatano Y, Elias PM, Crumrine D, Feingold KR, Katagiri K, Fujiwara S
    • 雑誌名

      J Invest Dermatol

      巻: 131 ページ: 1845-52

    • DOI

      10.1038/jid.2011.144.

    • 査読あり
  • [学会発表] アトピー性皮膚炎の病態におけるperoxisome proliferators-activated receptor (PPAR)sの位置付けについて2011

    • 著者名/発表者名
      足立育子 波多野豊 酒井貴史 藤原作平
    • 学会等名
      九州基礎皮膚科研究会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      2011年12月3日

URL: 

公開日: 2013-07-10  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi