研究課題/領域番号 |
23591822
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
田村 正三 宮崎大学, 医学部, 教授 (60150439)
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研究分担者 |
矢野 貴徳 宮崎大学, 医学部, 講師 (20315378)
畠山 金太 宮崎大学, 医学部, 講師 (60325735)
山下 篤 宮崎大学, 医学部, 助教 (90372797)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 静脈血栓 / 画像診断 |
研究概要 |
本研究では、種々の性状の静脈血栓をラットで作成し、質的診断を行った上で、血栓溶解剤等での効果を検討することを目的としている。平成23年度には、静脈血栓を惹起させる蛋白を過剰発現させる目的で、遺伝子組換えベクターの作成、in vitroでの評価を行った。 Podoplaninの発現plasmidおよび組換えアデノウイルスを作製した。組換えアデノウイルスについては過去作成済みであるが、長期保存では力価が落ちる可能性があるため、再度作製した。Plasmidにはサイトメガロウイルスの初期プロモーターが組み込まれており、その末梢に目的蛋白のcDNAを入れ込むことにより、動物細胞内にて蛋白を強制発現させるplasmidを作製した。組換えアデノウイルスは、アデノウイルス遺伝子のE1、E3領域を欠落させ、自己増殖能を欠落させたアデノウイルスに対し、上記の発現ベクターから切り出した遺伝子を入れ込むことにより作製した。(2)培養細胞への導入実験 作製した遺伝子組換えベクターによる遺伝子導入効率を培養細胞にて検討した。培養細胞にはCOS7およびヒト血管壁細胞を使用した。これらの細胞に対し、発現plasmidおよび組換えアデノウイルスにて遺伝子を導入し、遺伝子導入効率、蛋白の発現、酵素活性を測定した。現在結果を解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成23年度には、静脈血栓を惹起させる蛋白を過剰発現させる目的で、遺伝子組換えベクターの作成、in vitroでの評価を行う予定としていたが、概ね予定通りに進展している。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に行った生体外での実験結果に基づき、ラットでの実験を行うこととする。SDラットの下大静脈を麻酔下で露出し、同部に対して遺伝子導入を行う。この手技の後、経時的に静脈血栓の質的評価を行う。また、血管壁の蛋白量 (Western blot法、免疫染色)、遺伝子発現量 (Northern blot、RT-PCR法)および酵素活性と血栓形成(光学顕微鏡、走査電子顕微鏡)を検討し、導入遺伝子による血栓形成を解析する。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験動物のラットおよび実験に必要な薬剤を購入予定。
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