52種類のがん細胞を用いて、遺伝子発現情報やがん遺伝子変異の有無が放射線照射後の生存率に与える影響を調べた。近年発展しつつある定位放射線治療では1回あたりにより高い線量が投与される。そのためこの研究では特に放射線の線量による反応の違い(1-3 Gyの低線量域に対して6-12 Gyの高線量域)に着目し、Linear-quadratic モデルを用いて分析した。また放射線照射と薬物療法を併用する場合の放射線線量による反応の違いについても分析した。その結果、低線量と高線量照射を比較して、治療効果に影響を与える分子生物学的因子の違いや1回高線量の照射と併用するのに適した放射線増感剤を明らかにした。
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