内視鏡下・ロボット補助下で、冠状動脈バイパス吻合を可能とする縫合デバイスを作成した。このデバイスは結紮を必要としないことが特徴である。まず、デバイスの強度および生物学的安全性を確認した。次に、ウサギ頸動脈バイパスやブタ冠状動脈バイパスを作成して、術後慢性期(1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月)におけるグラフト開存性や病理組織学的評価を行った。開発したデバイスを使用した群と市販の縫合糸を使用した群とを比較すると、吻合開存性と組織侵襲性がともに同等であることが示された。以上より、新たな冠状動脈縫合デバイスは安全でかつ有効であることが示された。今後の内視鏡下・ロボット補助下での効果の評価が期待される。
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