中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)の予後因子を免疫組織化学染色法により抽出した。年齢、KPSは過去の報告同様有意に予後と相関した。Methotrexate (MTX)基盤療法により高い完全奏効割合(83%)を認め、予後改善に強い影響を認めた。MTXの排出・分布にかかわるLRPの発現は予後と負の相関を示した。Germinal center B細胞分化に関与するBcl6の低発現例、及びがん遺伝子c-myc高発現例では予後が不良であった。Mismatch repair機構のMLH、MSH2、MSH6の発現低下は増殖能の高いPCNSLにおいて有意な予後不良因子であった。
|