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2012 年度 実施状況報告書

ARTにおける適切な治療方針決定のための新しい精液検査法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23592383
研究機関国際医療福祉大学

研究代表者

岩本 晃明  国際医療福祉大学, 大学病院, 教授 (60046117)

研究分担者 吉田 薫  桐蔭横浜大学, 公私立大学の部局等, 講師 (70398973)
吉池 美紀  聖マリアンナ医科大学, 医学部, その他 (60398964)
キーワード精子運動抑制因子 / semenogelin / 精子無力症 / 精液検査 / 妊孕能
研究概要

昨年度は、精子に対するsemenogelin(Sg)結合率を測定するため、精液から精子洗浄および固定の後、抗Sg抗体による免疫染色を行い、フローサイトメトリーによる解析を行う実験系を構築した。本年度は、その方法に準拠して男性不妊症患者からの精液サンプルを用いて精子に対するSg結合率の測定を行なった。精液採取当日にPFA固定まで行い、Sg結合率をまず40症例ほど測定した。このデータと精液検査結果との相関を検討したが、Teraiらが報告したような運動率とSg結合率、結合量との相関は得られなかった。その原因として手技上の問題や検体採取から固定までの条件、フローサイトメトリーでの測定条件の違いが考えられたので、吉田分担研究者にも数度、国際医療福祉大学病院に来てもらい、技術的な問題、試薬調整の問題等を検討した。吉池分担研究者とも意見交換を行った。その結果、手技、実験条件には問題が無く、Teraiらの報告と異なり、症例を精子無力症に限定していないことが主な原因ではないかと考え、測定は継続することにした。念のため、陰性コントロールとして、男性不妊の患者ではなく自然妊娠した妊婦のパートナーを健常者ボランティアとして精液試料を収集しSg結合能、結合量を測定し、現在解析を行っている。なお、Sg結合率を測定した不妊カップルがどのようなART治療によって妊娠・出産に至ったのか、また、男性側の身体所見、精液所見、内分泌検査所見等のデータベースの構築は引き続き行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

不妊カップルの精液試料バンクの構築を行なうために当院リプロダクションセンター男性不妊部門を受診した患者の精子を収集出来ている。これらの試料を基に精子に対するSg結合率、結合量を測定するための精子の前処理の方法について予備実験を行い、フローサイトメトリー測定系の立ち上げは終了している。また、実際に測定も40検体分終了している。

今後の研究の推進方策

男性不妊症患者における、精子へのSg結合率、結合量のデータと精液検査及び臨床データとを比較し、Sg結合率、結合量がARTに使用する精子の質を判定する、新しい精液検査指標になり得るのか明らかにして行きたい。

次年度の研究費の使用計画

男性不妊症患者における、精子へのSg結合率、結合量測定のための消耗品、と精液検査及び臨床データ等データベースの入力のための人件費・謝金、旅費、その他に研究費を充てたい。

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公開日: 2014-07-24  

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