(1)カセリシジンがMMP-9の酵素活性を阻害して癌細胞の浸潤と転移を抑制することを示した。また、MMP-9の制御を行っているmiRNAとしてmiR-4327を同定した。以上の結果から、カセリシジンはmiR-4327を介してMMP-9の発現を抑制していることが示された。 (2) 血管新生におけるLL-37ペプチドの効果を検討した結果、LL-37は血管形成を制御する機能を有していた。成熟血管ではLL-37が、血管内皮細胞の管腔形成を濃度依存的に抑制しmiR-3188の発現亢進がみられた。一方、新生血管ではLL-37が管腔形成を促進し、miR-582-5pの発現亢進がみられた。
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