研究課題/領域番号 |
23593176
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
坂元 綾 高知県立大学, 看護学部, 助教 (90584342)
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研究分担者 |
長戸 和子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (30210107)
山田 覚 高知県立大学, 看護学部, 教授 (70322378)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 看護学 / 病棟看護師長 / スタッフ育成 / 役割遂行 |
研究概要 |
平成23年度は、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度、役割遂行に必要な知識・技術を明らかにする、という目標に焦点を当てて研究を進めた。1.病棟看護師長への面接調査スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行で必要な知識・技術に関して、書籍・文献を集め、スタッフ育成に必要な考え方や看護師長の役割、人材育成で活用されている技術等を抽出した。これらに基づき、インタビューガイドを作成し、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行に必要な知識・技術に関する面接調査を行った。調査は、3施設の看護部門長に研究協力を依頼し、各施設数名の病棟看護師長を選定して頂いた。その結果、最終的に7名の病棟看護師長にインタビューを実施した。面接は1時間以内とし、面接内容は対象者の了解を得て録音した。又、個人情報保護に務めた。2.スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度及び役割遂行に必要な知識・技術を明らかにするための質問紙の作成病棟看護師長へのインタビューから、スタッフ育成における病棟看護師長の役割として、方向性を示す、看護観を拡げる、情報を共有する、能力発揮の場を提供する、個々を評価する等が抽出された。また、活用されていた技術として、承認のスキルや目標設定のスキル、評価のスキル、面接のスキル、仕事を任せるスキル等が抽出され、現在は、質問紙の洗練化と、質問紙調査の対象施設の抽出を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年度は、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度、役割遂行に必要な知識・技術を明らかにする、という目標に焦点を当てて研究を進めた。第一段階では、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行に必要な知識・技術に関する面接調査を実施し、第二段階ではスタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度及び役割遂行に必要な知識・技術を明らかにするための質問紙の作成、第三段階では、病棟看護師長への質問紙調査の予定であった。しかし、現在は、第二段階である質問紙の洗練化と質問紙の調査対象施設の抽出までの段階にある。やや遅れている理由は、施設に面接調査を依頼した際に、最終的な施設側の研究協力の同意を得られるのに時間を要したためである。また、看護部門長より病棟看護師長を数名選定して頂き、病棟看護師長とインタビュー日程の調整を行ったが、面接時期が施設側の多忙な時期と重なったため調節が思うように進まず、インタビューの実施の時期が遅くなり、面接調査の終了が平成24年2月となったためである。以上のことから、当初の計画よりやや遅れている状況にある。
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今後の研究の推進方策 |
1.平成24年度スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度、役割遂行に必要な知識・技術を明らかにする、と、明らかになったスタッフ育成における病棟看護師長の役割遂行、役割遂行に必要な知識・技術を活かした教育プログラム(案)を作成する、という目標に焦点を当てて研究を進める。第三段階として、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度、役割遂行に必要な知識・技術を明らかにする病棟看護師長への質問紙調査を実施する。その後、第四段階として質問紙調査で得られたデータを統計的に分析し、スタッフ育成における病棟看護師長の役割と役割遂行の程度、役割遂行に必要な知識・技術を明らかにする。第五段階では、その結果を基にスタッフ育成における病棟看護師長の役割推遂行を促進する教育プログラム(案)を作成し、それを用いて病棟看護師長への集合研修を行う。研修前後に自己評価・他者評価を行い、教育効果を確認する。2.平成25年度教育効果と参加者の意見をもとに、教育プログラム(案)の修正を行う。修正した教育プログラム(案)を用いて再度病棟看護師長への教育を行い、参加者の意見を基に洗練化し、第六段階として、参加者の意見や感想を基に教育プログラムの洗練化を、教育プログラムの最終案を作成する。
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次年度の研究費の使用計画 |
1.物品費:全般で使用する文房具類の購入、質問紙の作成において、内容を洗練化させるための関連図書の購入、教育マニュアル案を作成するために人材育成や教育関連の図書を購入する。又、研修実施に必要な物品を購入する。2.旅費:関連学会や研修参加への旅費、研修実施施設への依頼や打ち合わせのための旅費とする。3.人件費・謝金:研究に必要な資料の収集や整頓、質問紙の発送作業、質問紙調査のデータ入力について費用を要し、人件費とする。また、研修実施施設の参加者への謝金とする。4.その他:質問紙調査の研究協力依頼において、通信費を要する。又、質問紙調査を600名程度に実施する予定であり、そのため配布人数分の質問紙の印刷、質問紙の送付に費用を要する。
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