葉酸代謝関連酵素の1つであるメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(MTHFR)の遺伝子多型C677Tは、動脈硬化のリスク遺伝子であり、高ホモシステイン血症をまねき、心血管疾患や認知症などの発症リスクを高める。本研究では「さかど葉酸プロジェクト」における、MTHFR遺伝子多型別のテーラーメイド栄養指導の効果をフォローアップ調査により検証した。対象者の遺伝子告知に対する気持ちは、おおむね肯定的であった。葉酸栄養状態の指標の改善は、半年では多型にかかわらず顕著に改善した。リスクの高いTT型では、改善効果の長期的な継続性がみられ、さらに繰り返し指導が有用であることが示された。
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