ステント再狭窄形成のバイオメカニクス

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23650270
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 医用生体工学・生体材料学
• 研究機関: 慶應義塾大学
• 研究代表者: 谷下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部, 名誉教授 (10101776)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: バイオメカニクス

研究概要

ステント再狭窄の原因は、ステントによる血管壁の障害および血管壁の壁面せん断応力による内膜新生が考えられる。これらの力学的因子が相互に関連する再狭窄形成のプロセスを明らかにした。臨床現場で使用されている冠状動脈と脳血管のステントを対象に、力学的解析を行った。その結果、再狭窄は、ステント拡張によってストラット付近での応力集中と低せん断応力領域形成と関連があることが見いだされた。臨床現場で使われる数値解析の手法として、ボクセル法に関しても検討を行った。

研究成果

• [雑誌論文] Load-dispersing Design with Twined-spring Geometry of a Distensible Intracranial Stent for Cerebral Sneurysms (2013)
  • 著者名/発表者名: Y. Shobayashi, K. Tanishita
  • 雑誌名: Journal of Biorheology 巻: vol. 26 ページ: 29-37
  • 査読あり
• [雑誌論文] Intra-aneurysmal hemodynamic alterations by a self-expandable intracranial stent and flow diversionStent (2012)
  • 著者名/発表者名: Y. Shobayashi, K. Tanishita
  • 雑誌名: J Neurointervent Surg 巻: vol. 0 ページ: 1-5
  • 査読あり
• [学会発表] ボクセル法を用いた脳動脈瘤内血行動態解析の妥当性検証 (2013)
  • 著者名/発表者名: 筒井ひろみ、谷下一夫
  • 学会等名: 第25回バイオエンジニアリング講演会
  • 発表場所: 筑波
  • 年月日: 20130109-11
• [学会発表] Effect of wall shear stress on the arterial wall structure and enzyme expression in the inducedcerebral aneurysm with rabbits (2012)
  • 著者名/発表者名: Tanishita, K.
  • 学会等名: IUTAM Symposium
  • 発表場所: Russia, Izhevsk
  • 年月日: 20120605-10
• [学会発表] マクロからミクロに至る血流バイオメカニクスの意義 (2012)
  • 著者名/発表者名: 谷下一夫
  • 学会等名: 放射線医学総合研究所セミナー
  • 発表場所: 千葉
  • 年月日: 2012-04-16
• [学会発表] ステント留置による脳動脈瘤内の血液流速変化 (2011)
  • 著者名/発表者名: 竹中傑、谷下一夫
  • 学会等名: 第20回日本コンピュータ外科学会大会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 20111122-24
• [学会発表] 高柔軟性脳血管ステントによる血管壁への応力負荷の軽減 (2011)
  • 著者名/発表者名: 正林康宏,谷下一夫
  • 学会等名: 第34回日本バイオレオロジー学会年会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20110603-04
• [学会発表] ステント留置による血管壁への応答と再狭窄のメカニズム (2011)
  • 著者名/発表者名: 奥田聡、正林康宏、立嶋智、谷下一夫
  • 学会等名: 第34回日本バイオレオロジー学会年会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 20110603-04
• [図書] 生物流体力学 (2012)
  • 著者名/発表者名: 谷下一夫
  • 出版者: 朝倉書店