医療現場や鍼灸現場では凝り等の同定に関して,体表から僅かな硬さの違いを触覚で識別する手法が活用されている.医療従事者の触診技術は,診断で適宜利用され,その後の治療方針決定にも影響を及ぼすとされている.一方で,触診技術はなかなか習得するのが困難であり,若手の医療従事者の触診技術の向上が求められている.そこで本研究では,ヒトの層構造を構成する軟組織の触診に注目して,複層構造対象物に対する硬さ感覚特性を明らかにする.また,『凝り』のモデルを作製し,『触診技術の習得支援モデル』のプロトタイプの試作を行った.
|