研究課題/領域番号 |
23650409
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
山際 伸一 筑波大学, システム情報系, 准教授 (10574725)
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研究分担者 |
福本 昌弘 高知工科大学, 工学部, 教授 (70299387)
山本 裕二 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 教授 (30191456)
和田 耕一 筑波大学, システム情報工学研究科(系), 教授 (30175145)
宮崎 真 山口大学, 時間学研究所, 教授 (30392202)
市川 浩 福岡大学, スポーツ科学部, 助教 (20375463)
門田 浩二 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50557220)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 運動とトレーニング / センサ / 聴覚 / フォードバック |
研究概要 |
初年度に計画していた「(大テーマ1) 潜在的運動能力への聴覚刺激をつかった基礎実験(12 ヶ月)」を実施し、音刺激による身体バランス制御と聴覚の関連性、および、聴覚と視覚の関連性を解明することができた。実験は、フォースプレートを使った直立実験による音刺激に対する潜在性探求実験、および、歩行を伴う音刺激による教師ガイドあり・なしの身体バランス制御実験を、全盲者(先天盲1名、後天盲2名)、晴眼者8名(60代1名、50代1名、40代1名、30代1名、20代4名)の協力により実施した。歩行を伴う音刺激による身体バランス制御実験は、フォースプレートに直立し、視覚の影響が出ないように静止画像を凝視してもらい、その間にパンが変化する音刺激をノイズキャンセリングヘッドホンを使い、被験者へ与えた。音による潜在的な身体バランス制御に関してはその特性が顕著にはデータに表れず、現在、結果の分析を進めている。一方、歩行を伴う実験では、地磁気、加速度、ジャイロセンサーを搭載する基板を被験者の背中に装着し、音声をガイドに、聞こえた方向へ、歩行中に体をターンしてもらう実験を行った。音による身体バランスをガイドする(教師あり)場合、身体移動の割合を制御できる音のパターンを把握でき、さらに、全盲者と晴眼者のデータ比較により、音声の方向認知は視覚に影響していることがわかり、この実験結果に何して、現在論文を執筆している。これらの知見を元に、スキーでのターンのタイミングを音に合わせた実験を行い、H24年度以降に開発するセンサーハードウェアの構成へのヒントを得ている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画どおりの実験を実施でき、さらに、H24年度以降のセンサーハードウェア作成のために必要な基礎的な知見を得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度は、本年度の知見を元にセンサーハードウェアを設計するとともに、本年度の最後に実施していたスキーでの音ガイドによるターン制御実験を重点的に行う。H24年度中期までは、ハードウェアの開発に時間を当て、12月くらいから、そのセンサを使った、体育館での基礎実験、および、スキーでの実験を実施する。
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次年度の研究費の使用計画 |
本年度に得ることができた知見を元にして、センサーハードウェアを開発をし、その実装後の成果物を購入する。センサーハードウェアを使った実験をするための旅費と謝金を計上している。また、H23年度は震災の影響により、分担者全員でのシンポジウムのような集会を開くことが出来なかったため、H24年度はそれを計画する。その旅費を計上している。
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