本研究は、老人福祉施設で働く介護職員のストレスとコーピングの状況を2種類の調査から把握し、ストレスに影響する要因を明らかにした。分析の結果、介護職員のストレスに有意な影響を与えていたのは「年齢」「健康状態」「職場での対人関係」「働きやすさ評価」「介護能力向上のための研修」であった。介護職員が頻繁に行っているコーピングは、「心理的調整」であり、介護者のストレスに有意な影響を与えているコーピングは「問題の再認識」「回避・諦め」であった。さらに、介護職員のエンパワーメント支援を目的としたコンテンツを開発し、実用化を目指している。
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