研究課題/領域番号 |
23651031
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
環境影響評価・環境政策
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研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
吉田 康一 独立行政法人産業技術総合研究所, 健康工学研究部門, 研究部門長 (90358333)
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研究分担者 |
七里 元督 独立行政法人産業技術研究所, 健康工学研究部門, 主任研究員 (20434780)
宮崎 歴 独立行政法人産業技術研究所, バイオメディカル研究部門, 主任研究員 (70358125)
冨田 辰之介 独立行政法人産業技術研究所, バイオメディカル研究部門, 主任研究員 (60415718)
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連携研究者 |
大石 勝隆 独立行政法人産業技術研究所, バイオメディカル研究部門, グループリーダー (50338688)
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研究期間 (年度) |
2011 – 2012
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キーワード | 健康影響評価 |
研究概要 |
睡眠覚醒や体温、代謝などのサーカディアンリズムは体内時計遺伝子に制御されている。近年酸化ストレスに関わるカタラーゼやグルタチオンペルオキシダーゼなどが日内変動を示す事が報告されており、体内時計による酸化ストレス状態の日内変動とその制御の可能性が示唆されている。一方、我々はリノール酸由来の酸化生成物ヒドロキシリノール酸(HODE)を哺乳動物の酸化ストレスレベルを評価するためのマーカーとし、独自の化学的前処理法によってリノール酸由来酸化生成物 HODE やコレステロール由来酸化生成物を定量する方法を確立している。そこで我々は、酸化ストレスの日内変化を知るため、HODE の血中日内リズムを調べ、酸化ストレスレベルの日内変動にアプローチすることとした。明暗条件下で自由摂食では血中 HODE は明期に低く暗期に高い日内リズムを示す事がわかった。このリズムは体内時計遺伝子ミュータントであるクロックマウスでも同様に認められた事から、体内時計遺伝子の制御とは異なる機構で酸化ストレスのリズムが形成されていると考えられた。 HODE のリズムは給餌時刻を制限すると、給餌開始時刻の前後で HODE 量が最低値より最高値まで変動する事がわかった。このことから、摂食リズムに連動し大きな酸化ストレスの亢進が認められる事がわかった。さらにコレステロール由来酸化生成物である 7β-OHCh でも同様の日内変動パターンが認められた。このような酸化ストレスの日内変動と自由行動および摂食行動のリズムパターンと連動しており、HODE は食事行動を推測するためのよいバイオマーカーとなる事が示唆された。
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