研究概要 |
離散型線形悪条件問題に対する正則化手法として,GMRES法に注目し,GMRES 法の適用過程で現れる各値を用いた制約条件を付加することで,問題の非適切性の改善を試みた研究である. GMRES 法による正則化の過程は,(1)GMRES法によって連立1次方程式の近似解を生成し, (2)制約条件を用いて最適な近似解を決定する, 2ステップに分けられる. (1)においては, GMRES 法を離散型線形悪条件問題に適用した特徴的な振る舞いについて考察し, (2)近似解決定の制約条件として,Simplified Tikhonov 閾値を提案し, 数値実験により有効性を示した.
|