この研究は、偏微分方程式論における解の定量的な情報を相空間解析により導き出すための包括的で新しい方法論を構築することを目指したものであり、まずは基本課題としてそのための理論整備を行い、さらには応用課題として偏微分方程式の様々な諸問題にも取り組んだ。これにより、特に「モジュレーション空間の基礎理論とその応用」「フーリエ積分作用素の有界性」「分散型方程式に対する平滑化評価式」に関して顕著な成果をあげることができた。またこれらの研究の遂行にともない、国内外の偏微分方程式論および調和解析学の研究交流を目的とした様々な国際研究集会を組織し、国際的な人的交流においてもかなりの成果をあげることができた。
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