研究課題/領域番号 |
23656264
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
糸崎 秀夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (70354298)
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研究分担者 |
赤羽 英夫 大阪大学, 基礎工学研究科, 准教授 (00552077)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 圧電効果 / 不正薬物 / 非破壊 / FPGA / MHz / 電磁波 / 感度 |
研究概要 |
不正薬物を非破壊で検知できる要素技術開発を目的として、平成23年度年度は、以下に示す項目を実施した。(1) FPGAボード(アルテラ社製)を用いて、照射用MHz帯のパルス波生成、MHz帯電磁波受信、位相検波回路、FIRフィルタ回路、積算回路を作製し圧電効果の計測を可能にした。(2) 圧電効果の検出に適した電場型高感度プローブの開発を行い、10cm程度離れた位置にある圧電性結晶(ロッシェル塩や石英)からの信号取得が可能となった。(3) 受信時間、繰り返し時間、積算回数を検討し、リアルタイムでの検出が可能なシーケンスの開発を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
圧電効果を用いて不正薬物を非破壊で検知できる要素技術開発として、初年度では、検査装置の開発が目標であった。当初計画に沿って、圧電性結晶を10cm程度離れた位置まで検知できる装置の開発が達成できたため、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
(1)粒径依存性の調査:圧電素子の周波数は、素子サイズによって変化するため、同様に覚せい剤、コカイン等においても粒径依存性が顕著に現れることが推測できるため、事前に既知のサイズの圧電素子を用いて共振周波数の粒径依存性について評価する。 (2)覚せい剤の検出:信号強度の距離依存性、最低検出感度の評価。多量の覚せい剤の使用は、大学研究室において困難があるため、協力機関である関税中央分析所において実施する。(3) 有用性の評価:実際の隠匿事例を模擬し、不正薬物の検知が可能か評価する。身の回りに圧電性結晶がどの程度あるか調査する
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次年度の研究費の使用計画 |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため、当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの研究を進めていく。
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