麹菌には2種類のパラロガスなマルトース資化クラスターが存在するが、正常に発現しているクラスター(MALクラスター)の遺伝子破壊により、通常は休眠(サイレント)状態にあるそのパラログ(MALホモログクラスター)が強く誘導発現されるという興味深い現象を見出した。相補試験によりパラログクラスターに存在するトランスポーターはマルトース取込み能を有していることが示されたが、発現量はきわめて低く、本来のマルトーストランスポーターの破壊株においてこのホモログを二重破壊しても、α‐アミラーゼ生産には大きな影響は認められなかった。
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