異なる粘土鉱物(モンモリロナイト、カオリナイト、アロフェン)を含む土壌と対照として豊浦砂に様々な濃度に調整したNaClまたはCaCl2溶液を既知の割合で混合して、DPHP法(双子極熱パルス法)をつかって熱的性質(熱伝導率、体積熱容量、熱拡散係数)を測定した。特にNaCl溶液0.05mol/L付近で全ての土壌の熱伝導率と熱拡散係数が急激に減少した。この現象は、粘土鉱物の配向が変化することによって生じたと考えられた.それ以外の濃度では、塩分濃度の上昇に伴って熱伝導率と体積熱容量が減少した。粘土鉱物の配向の違いによる熱伝導の変化具合は、2次元有限要素法によるシミュレーションでも再現した。
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