イヌがん幹細胞を標的とした治療法の開発のためにヒトがん幹細マーカーのイヌオルソログに対するモノクローナル抗体(mAb)の作製を行った。大腸菌で発現系させたCD133あるいはCD29抗原に対するmAbが得られた。ウェスタンブロットでは全ての抗イヌCD133mAbはイヌの骨髄膜画分中のCD133タンパクおよびHEK293細胞で発現させたCD133タンパクを検出しなかった。一方、抗イヌCD29抗体は、免疫組織化学染色でイヌ胎児の椎体軟骨および血管の間葉系細胞に陽性を示した。今後、実際のイヌCD133を認識する抗イヌCD133mAbの作製と抗イヌCD29mAbの有用性の検討を予定している。
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