脳内αシヌクレイン・イメージングＰＥＴ分子プローブの開発

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23659605
• 研究種目: 挑戦的萌芽研究
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 放射線科学
• 研究機関: 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)
• 研究代表者: 豊原 潤 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 専門副部長 (50425659)
• 連携研究者: 石渡 喜一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (50143037) ; 坂田 宗之 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (00403329) ; 石井 賢二 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (10231135) ; 織田 圭一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (70224235)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2013
• キーワード: 放射性医薬品・造影剤

研究概要

本研究では、αシヌクレインの凝集体を選択的に画像化するPET分子プローブの開発を目的として、設計、合成、標識合成ならびに生物学的評価を行った。文献上αシヌクレインへの結合性が報告されているフェノチアジン系５化合物とポリフェノール系１化合物の合成、標識合成とインビボ評価を行ったところ、フェノチアジン系４化合物において高い放射化学的収率で標識体を得、小動物専用PETにてαシヌクレイン・イメージングに適した脳内動態を示すことが確認された。一方、フェノチアジン系１化合物とポリフェノール系１化合物は脳への集積性を示さなかった。フェノチアジン系化合物がαリード化合物として有用であることが示された。

研究成果

• [雑誌論文] Application of [^<11>C]SA4503 to selection of novel sigma1 selective agonists (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara, J., Kobayashi, T., Mita, S. and Ishiwata K
  • 雑誌名: Nucl. Med. Biol 巻: Vo.39 ページ: 1117-1121
  • DOI: 10.1016/j.nucmedbio.2012.06.004
  • 査読あり
• [雑誌論文] Re-evaluation of in vivo selectivity of [^<11>C]SA4503 to sigma1 receptors in the brain : contributions of emopamil binding protein (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara, J., Sakata, M. and Ishiwata, K
  • 雑誌名: Nucl. Med. Biol 巻: Vol.39 ページ: 1049-1052
  • DOI: 10.1016/j.nucmedbio.2012.03.002
  • 査読あり
• [雑誌論文] Roles of sigma1 receptors in the mechanisms of action of CNS drugs (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara, J., Sakata, M. and Ishiwata, K
  • 雑誌名: Trans. Neurosci 巻: Vol.3 ページ: 294-299
  • DOI: 10.2478/s13380-012-0030-0
• [学会発表] PET プローブ開発の基礎 (2013)
  • 著者名/発表者名: 豊原 潤
  • 学会等名: PETサマーセミナー2013
  • 発表場所: 金沢
  • 年月日: 20130823-25
• [学会発表] Synthesis and evaluation of a fluorine-18-labeled 7α-(3-fluoropropyl)estradiol (2013)
  • 著者名/発表者名: Okamoto, M., Matsui, A., Kitagawa, Y., Toyohara, J., Ishiwata, K., Yoshimoto, M. and Shimizu, I
  • 発表場所: Jeju
  • 年月日: 20130512-17
• [学会発表] 新規PET 薬剤開発からfirst-in-human study まで―多施設共同研究への取り組み― (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊原 潤、坂田宗之、織田圭一、石井賢二、石渡喜一
  • 学会等名: 第52回日本核医学会学術総会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 20121011-13
• [学会発表] 化学薬学セッション : PET 薬剤の理解のために―PET 医師のための化学薬学の時間― (2012)
  • 著者名/発表者名: 豊原 潤
  • 学会等名: PET サマーセミナー2012
  • 発表場所: 松本
  • 年月日: 20120831-0902
• [学会発表] Dose sigma1 ligand [^<11>C]SA4503 bind to the emopamil binding protein in the brain in vivo? (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara, J., Sakata, M. and Ishiwata, K
  • 学会等名: The 9th international symposium on fuctional neuroreceptor mapping of the living brain
  • 発表場所: Baltimore
  • 年月日: 20120809-11
• [学会発表] Sigma receptors (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara J
  • 学会等名: International symposium on PET and SPECT in neurology and psychiatry
  • 発表場所: Groningen
  • 年月日: 20120423-25
• [図書] Trends on the role of PET in drug development (2012)
  • 著者名/発表者名: Toyohara, J. and Ishiwata, K
  • 総ページ数: 193-218
  • 出版者: World scientific publishing Co