研究課題/領域番号 |
23660011
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
星 美和子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70433133)
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キーワード | 自己超越 / 看護師の成長 / ウェルビーイング |
研究概要 |
平成24年度は昨年度に引き続き本研究の理論的枠組みの構成概念の精査と実証的指標となる質問紙の選定の継続から研究活動を始めた。構成概念のウェルビーイングのひとつとなるコンピテンシーについては、概念分析を進め、国内外の比較を含めた結果について国際学会で発表を行った。この概念分析結果については、国外雑誌の編集者より論文にすることを進められており、現在、執筆へ向けて活動中である。また、この国際学会において、国内外の研究者とコンピテンシーのみならず看護師の成長についても意見を交わす機会が多く、本研究を推進する上での示唆を得ることができた。 本研究に関係する和洋文献の検索と文献レビューは継続して行っている。理論的枠組みのその他構成概念についても精査が進み、指標としての質問紙についてほぼ選定を終えている状況である。研究デザインとして横断的研究を行うことに変更はないが、国内外の研究者との意見交換を経て、その対象者を当初予定していたより広く捉えるか否かについて検討中である。対象者拡大の実現可能性とともに、研究対象施設の選定と確保について現在検討・精査中である。研究協力施設からの承諾書がない状況では、所属機関の倫理審査に提出することができないため、本年度に予定していた調査実施とデータ収集・分析を見送り、質問紙や質問紙配布のための準備およびデータ分析に必要な環境を整えることを優先して研究活動を行った。次年度前半で、今年度完了することのできなかった調査実施・分析を中心とした活動を行い結果をまとめる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成24年度は調査実施と分析を中心とした研究計画を立案していたため、本来であれば、ある程度の研究結果を得られている予定であった。しかし、実際には遅れている状況である。 研究活動が計画より遅れている最大の要因は、所属機関における教育比重の増大である。昨年度からの所属機関移動に伴う教育業務量の増大が継続し、今年度も担当する看護領域の全ての講義・実習における新たな構築・実施・采配・指導を、研究代表者1人で対応しなければならない状態であった。教育比重の軽減のため、教育補助教員の採用が予定されていたが、適任者がいないために数か月遅れ、結果として、平成24年度後半の半年間は調査実施へ向けての研究活動を十分に行うことが困難な状況に陥った。 研究の理論的枠組みの構成概念の精査および指標の選択についてはほぼ終了したが、前述した教育比重の増大により、結果的には、予定していた質問紙のプレテスト、調査実施、データ分析を次年度へ持ち越さざるを得ない状況となった。
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今後の研究の推進方策 |
本来であれば、本年度は研究結果のまとめと成果発表を中心とする研究活動を計画していたが、研究実施とデータ分析および結果のまとめを中心とした研究活動へ変更する。懸念していた所属機関における教育比重については、担当している看護領域教育の講義・実習構築を昨年度でほぼ終了していること、並びに、平成25年度4月より領域教育に教員1名の補助を受けることができるようになったことにより軽減する見込みである。そのため、昨年度未着手であった調査活動とデータ分析を中心とした研究活動を推進していきたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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