本研究では、コンクリートのひび割れ自己治癒に効果があると期待される組成物に着目し、そのセメント化学反応機構をひび割れ補修材に応用することで、コンクリート構造物の長期的な信頼性を向上させることを目的としている。地下トンネル構造物のひび割れ補修方法及び橋梁床板のひび割れ補修方法を検討した。無機系補修材料にひび割れ追従性を付与することができれば、ひび割れ追従性と長期信頼性を兼ね備えた新たな補修工法になり得ると考えた。本研究で検討した補修方法は塗布工法、充填工法、充填・塗布工法3種類である。さらに、大量の漏水がある地下鉄の構造物て止水性能とひび割れ自己治癒性能を同時に発現する材料の開発研究を進行った。
|