研究概要 |
ユビキチン化は、ユビキチン活性化酵素(E1)、ユビキチン結合酵素(E2)およびユビキチンリガーゼ(E3)の3つの酵素が関与しており、また、膀胱癌、前立腺癌、腎臓癌、白血病などといった様々な重篤な疾患に関わることが分っている。このユビキチン化の度合いを高感度に検出することができれば、疾患の判断、病態把握に役立つ。本研究では、(1)ユビキチン化の度合いを検出するために基質やタグを用いずにユビキチン化を生じさせることのできる人工的なE3を作製した。(2)精製したユビキチン,E1,E2を含む混合溶液に人工的なE3を添加し生じるユビキチン化を、生理活性反応測定装置AMIS-101を用いてinvitroで高感度に検出・測定することに成功した(pmol/Lオーダ)。(3)ヒト急性骨髄性白血病細胞株NB4に抗癌剤を加えた培養上清中に、人工的なE3を添加することでユビキチン化反応を生じさせ、E2酵素の活性量をAMIS-101にて高感度に観測することに成功した。
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