肥満の食行動変容において、心理社会的因子がどのように食行動に関連しているかを把握することは重要である。本研究では、成人の肥満群および普通体重群を対象に、日常生活下調査(ecological momentary assessmentおよび携帯情報端末を用いた食事記録評価システムなど)を実施し、生態学的妥当性および栄養学的正確性の高いデータに基づき、毎食の摂取エネルギー量が食事前のストレス・渇望度・外食・同伴者の有無と関連することを明らかにした。また、摂取塩分量が食事後のストレスや不安の軽減と関連していることも示した。さらに今後個人差に注目した解析や食行動異常群で検討する重要性も示唆された。
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