妊娠期の葉酸過剰摂取が仔へ及ぼす影響をマウスで検討した。妊娠期に葉酸過剰摂取(20倍)をした母獣の胎児(FA)を用いてDNAマイクロアレイによる解析をしたところ、コントロール(CN)と比較して脳では計138、肝臓では計68の遺伝子変動が見られた。動いた遺伝子をRT-PCRで確認した結果、ins2、hmgcs1、ifng、bdnf遺伝子がアレイの結果と一致した。胎児期、新生児期の組織を用いてKi-67染色(細胞増殖の指標)の陽性細胞率を検討した結果、FAでは胎児期の肝臓、膵臓において有意に増加が見られた。 以上の結果から、妊娠期の葉酸は胎児の遺伝子や細胞増殖へ影響を及ぼすことが明らかになった。
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