本研究課題では、英語、日本語、ドイツ語の否定極性表現(「誰も/anyone」などのように主に否定文でのみ用いられる表現)及び意外性と累加の表現(「も/even, also」などの表現)を用いて、「ある言語表現の全体の意味がその表現を構成する部分の意味とどのように関わっているのか」を解明した。具体的には、いくつかの語の組み合わせから成る否定極性表現(「誰」+「も」など)と、それ以上小さな語に分けることが出来ない否定極性表現(anyoneなど)を比較し、語の意味が文全体の意味に与える影響を検討した。その際、上記3言語を比較することで、部分の意味と全体の意味の関係の普遍的性質を明確にした。
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