中国隋唐時代、死者と共に埋葬され、死者の功績や血筋を石刻した墓誌は、現在、当該時代研究に不可欠な史料である。本研究では、墓誌史料の研究基盤となる情報(出土地・埋葬年・サイズ等)の整理とその傾向分析を行い、これまで不明瞭であった墓誌史料の基礎的な性格を解明することを目的とした。 利用したのは隋唐五代期の墓誌拓本集成で最も掲載数が多い『隋唐五代墓誌彙編』全30冊(陳長安等主編、天津古籍出版社、2009年)と隋代の墓誌拓本集成として最多件数を掲載する『隋代墓誌銘彙考』全6冊(王其〓(衣+韋)等編著、線装書局、2007年)である。統計分析の結果は『学習院大学国際研究機構研究年報』第2号に掲載した。
|