研究概要 |
本研究の土台となる平成23年度の研究結果とより応用を意識した平成24年度の研究結果を踏まえて,研究課題「高次元小標本(HDLSS)の判別分析とクラスター分析に関して統計的推測の構築」に取り組み,誤判別確率が事前に設定する限界値を超えないような精度保証を与える「Misclassification rate adjusted classier(MRAC)」を開発した. Aoshima and Yata (2011, Seq. Anal.)で構築した判別分析におけるHDLSS漸近理論を拡張し,多母集団にも適用できるような判別超平面を考え,逐次解析の理論と融合させMRACを提案した.MRACにより,多母集団のHDLSSデータにおける判別分析に,精度保証を有する方法論を始めて与えた.さらに,クラスター分析において,Yata and Aoshima (2012,JMVA)で導出したHDLSSにおける幾何学的表現を,混合分布を含むクラスに拡張し,データを幾何的に分類するためのクラスタリング手法を提案した.
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