無限次元空間上のある微分作用素の一意性問題および対応する確率過程の構成問題の研究を中心に行った。特に、場の量子論に現れるGibbs測度を可逆測度としてもつDirichlet作用素の一意性および対応する拡散過程の確率偏微分方程式を用いた特徴付けに関する研究の一部は海外専門学術誌に出版された。また振動型汎関数積分の漸近挙動の精密化をRough Path理論とマリアヴァン解析を組み合わせて研究し、海外研究集会での招待講演において成果発表を行った。またこの研究に刺激を受け、三角格子上の非対称ランダムウォークの長時間漸近挙動に関する研究も行い、研究成果は国内学術誌に掲載されることになった。
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