惑星の形成過程を理解するには、誕生の現場となる原始惑星系円盤の観測が重要となる。中でも時間変化という性質は円盤内で起きている現象を知る手がかりとなる。この研究では、原始惑星系円盤に対し、可視光と近赤外域において、撮像、分光や測光観測をほぼ同時に行った。撮像と測光の組み合わせにおいては、円盤内縁の塵からの放射量と、円盤外側での塵による散乱光が反相関を示すことが分かった。これは内縁の構造変化が外側領域の照らされ方に影響を与えていること、及び塵の成長と赤道面への沈殿を示唆する。また、1.3メートル望遠鏡を用いたより高頻度の測光モニタからは、AA Tauriの大きな減光といった新しい現象が見つかった。
|