大雨・大雪や強風災害をもたらすような強い温帯低気圧の発生が、地球温暖化に伴ってどのように変化するかについて、世界各機関の11の気候モデルによる実験結果の比較・解析を行った。北半球冬季について、とくに北西太平洋の極側で強い低気圧の増加や低気圧発達率の増大が見られることが多くのモデルで共通していた。また対流圏中上層のジェット風速もその領域で共通して強くなっており、その領域での月ごとの風速と低気圧発達率の間に高い相関が見られた。このような低気圧発達に対する上層の寄与と下層の寄与の見積もりを行ったところ、北西太平洋域において上層の寄与が相対的に増加していることを示唆する結果が得られた。
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