電気電子機器の開発・設計に用いられる電磁界解析の高性能化を目的として,従来にない新たな高速線形反復解法の開発に取り組んだ。 (1)電磁界ベクトルの3成分およびスカラポテンシャル1成分を分離して扱う対角ブロック前処理を提案し、静磁界、準定常および高周波解析におけるその高い有効性を確認した。さらに、非適合要素を使用する解析でも、同手法が有効であることを確かめた。 (2)疑似導体を含むT-Ω解析について,疑似導体の導入により引き起こされる計算効率の悪化を解消する反復解法を開発した.導体部分に流れる環状電流成分を表現する補助行列を用いる陰的誤差修正法を用い,反復解法の収束性が改善されることを示した.
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