本研究では,原子間に水素を取り込むMgZn2合金及び水素化時に吸熱反応を示すFeに注目し,Mg-Zn及びMg-Fe薄膜を作製し,特性の検討を行った。その結果,原子間に水素を取り込む金属又は合金は,Mgを水素化及び脱水素化する触媒として,機能しないと考えられた。一方,水素化時に吸熱反応を示す材料は,Mgを水素化するための触媒として作用すると考えられた。 次に,酸化還元特性を有する金属フタロシアニンであるMgフタロシアニン(MgPc)に注目し,その薄膜の作製及び特性の検討を行った。その結果,Mg系薄膜と組み合わせることにより,新規のエレクトロクロミックデバイスを作製できる可能性があることが分かった。
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