近年,強い発がん性を持つとされるN-nitrosodimethylamine(NDMA)が,浄水処理過程において生成することが報告され新たな問題となっている.本研究では,報告者らが開発した高速液体クロマトグラフィー-オンライン紫外線照射-化学発光検出法を利用し,sub-pptレベルのNDMAを迅速に測定できる分析システムを確立し,日本の水道水におけるNDMAの存在状況とその挙動の一端を明らかにすることを目的に進めてきた.結果として,非常に簡易な前処理でsub-pptのNDMAを迅速に測定することができる測定法が確立された.そして,この分析法を利用した長期的なモニタリングを進め一定の知見を得た.
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